発音(声調)が難し過ぎてもう無理・・・・
そんな感想がまず出てくる中国語。
特に語の発音によって意味を変えることを「基本」としている
中国語では、発音もとい【声調】は避けては通れない、かつ馴染みのない外国人には頭が痛い分野ですね。
「第一声」「第二声」「第三声」「第四声」「軽声」
に分かれ下記の図のように発音が分かれます。
音楽が得意な方は1=ド、2=レ、3=ミ、4=ファ、5=ソに当てはめて発音してみるとイメージしやすいかもです
ここでは
- 「第一声」:「1~」
- 「第二声」:「2↑」
- 「第三声」:「3v」
- 「第四声」:「4↓」
- 「軽声」 :「軽.」
として表現(定義)するとします。
良く聞くmaの4種声調、ご存じの通りすべて意味が異なりますが、
- ma(1~) :媽(簡体:妈):高く平らな音
- ma(2↑):麻(簡体:麻):下から上がってくる音
- ma(3v) :馬(簡体:马):低く抑える音
- ma(4↓):罵(簡体:骂):一気に下がる音
と音が分かれます。
軽声は「ッ」と音を切るだけで、上記 ma(軽.)でいうと「マッ」という感じです。
中国語における声調発音のコツ (厄介で難しい第三声!)
個人的にいつも難しいと思うのは
第3声で、下がって↓上げる↑時、
下がりは気持ち強め、上りは長いですが抑え気味(にしないと2声に聞こえる)にするという点
1声2声4声は正直聞くのも、話すのも容易ですが、この3声は厄介者です。(その他にも理由があり、この後で説明します)
最近中国・台湾で仕事先で合う人々とよく話しますが、中国の若者は特に顕著なのですが、〇〇という単語が「これは第2声・第3声か?」と言われると、曖昧で分からない人が増加しております。
特に中国のキーボード(簡体字)では声調を入力しなくて良いからだと思われます
以上の5パターンですが….
と思うのですが、、、、
そうならないのが<例外>であり、【声調の変化(変調)】 という例外ケースを、
基本として使用する言語が中国語です。その中国語の難点の1つでもあります。
絶対押さえておきたい【声調の変化(変調)】重要必須 3パターン
「一」の変音(変調)
「一」の後にくる語の音節が第1声、第2声、第3声の場合は「一」を第4声で発音します。(本来の「一」は第一声(1~)です)
【一(4↓)+〇(1~)/(2↑)/(3v)】
「一」の後にくる語の音節が第4声、軽声の場合は「一」を第2声で発音します。
但し、基数や序数を示す場合は変調しません。
本来:yītiān
実際:yi(4↓)tiān(1~)
では逆に、後ろの語が第4声の時はどうなるのでしょう?
本来:yi(1~) ding(4↓)
実際:yi(2↑)ding(4↓)
【一(2↑)+〇(4↓)】
となります。
他にも「不」も他の語と繋がり2個以上の語になる際、だいたいこの法則をとります。【とてもよく使います】
「不」はご存じの通り英語でいう「Not」で[can not] ・[do not]ように色々な語にくっつき否定の意を指しますが、
例えば
本来:bu(4↓) shi(4↓)
実際:bu(2↑) shi(4↓)
と変調します。
語の後ろが4声の時、すなわち音が「谷」になる時、直前は「山」になる(第2声になる)
と私は刷り込み、反復していると自然と他の語が出てきてもすらっと止まらず読めるようになりました。
もう一つの
【一(4↓)+〇(1~)/(2↑)/(3v)】
このパターンも形で覚えておけば、頭で発音する時に、メロディに合わせ、楽譜を追うように
イメージ化できるようになり、すんなり読めるようになります。
[ 第三声 + 第三声 ] → 【 第二声 + 第三声 】パターン
第三声と第三声が連続すると、前の第三声は第二声に変化するパターンもよく使います。
本来:ni(3v) hao(3v)
実際:ni(2↑) hao(3v)
という変調をします。
最後に…
第三声と半三声 のパターン
第三声はわかりますが、
「半三声」とは・・・?
三声は実は、【(最初の図のように)V字に上がる発音】と【下がって終わる音】する音の二種類があります。
三声の語の後に、他の語の音が入る時は【下がって終わる】まで、三声で終わる語の時は【V字に上がる】まで発音します。
例えば、
- 「五十 wǔshí」の三声(wǔ)は【下がって終わる】まで
- 「十五 shíwǔ」の三声(wǔ)は【V字に上がる】まで
それぞれ発音します。
声調の記載としてはWu(3v)で変わらないのですが、発音すると異なるということです。
ただ、厳密に完全には【下がって終わる】でなく、【下がって薄く消えていく】という感じ音です。
以上でお分かりいただけましたでしょうか、これら3パターンは全て
第三声がキーになっているのです・・・!それ故に第3声が難しい…..
ただその第3声をしっかり理解することは 中国語のリスニングやリーディング理解にとても重要であることを意味します。
地域による声調の差
実際 中国、台湾間だけで比較した際も、同じ語でも声調は異なるケースが多々あり、
(例えば台湾では後ろの語が軽声(.)の時、そもそも軽声をあまり使わず、第2声と置き換える時が多く、注音での文字入力も軽声で入力不可です)
さらに、結構多くの単語は、その単語だけを脈絡もなくいきなり発音されても現地で分からないという人がほとんどです。
つまり話の文脈や会話の意図によって理解するということで、
それだけコミュニケーションツールとして見た時に不便な言語でもあります。
それ故、正しい声調のはずが通じないということも起こってきます、しかしまずは基本として正しい声調を分からないともっとコミュニケーションが意思疎通不可な状態になってきます。
まずは今回の3パターンを基本として頭の片隅に叩き込むことで、今後継続学習の上で混乱したり、意味が全く通じないことをいくらか予防できます。
それほどまでに重要で、すらすら読めるようになっても、ここのポイントはたまに立ち返らないと、
忘れがちになる時もあるので、私も備忘録としてまとめてみました!