【中国語】中国語資格の比較分析紹介

中国語資格試験どれを受けるべき??

中国語学習、だけではなく語学学習全般における、1つの大きなマイルストーン【語学試験・資格】

英語といえば【TOEIC】というように、同様にシンプルに世界共通で超メジャーな一択であればわかりやすいのですが、

中国語は少しバリエーションが多いうえに、レベル水準の違いや、各種必要な技能が偏りがありますので、

事前によく確認して、自身の学習目的に沿ってマイルストーンを置いた中国語資格取得していく必要があります。

 

それでは早速まずどのような種類あるのか。。。。ここでは9種類Pick upします。

知名度のある中国語資格 7種

No試験名/資格名特色利点
1HSK(汉语水平考试)日本受験者数No1で【1番メジャー】、中国政府認定中国語版TOEIC的存在で必見。Officialなので留学・就学支援に充実
2中国語検定英検の中国語版【中検】、HSKに続き国内でメジャー英検と同じように級で国内では実力が把握しやすい
3TOCFL(華語文能力測験)台湾で発足された試験で、唯一の【繁体字】台湾での仕事、留学には必須になる台湾版HSK
4TECC中国語【コミュニケーション能力】重視での試験構成実用会話を意識して、勉強できる
5C.TEST中国語【実用会話】特化型(留学で学ばない範囲対応)中国側のネット面接有でSpeakingの底上げに良い
6BCT【ビジネス】に特化した中国語コミュニケーション特化問題がビジネスシーンから出題ゆえ商用としてBest
7全国通訳案内士日本の案内を中国語で行う【観光プロ用】語学のみならず日本の地理歴史も勉強できる

 

上記のうち、今回詳細を見ていくのはオススメの1~3.のみです。

なぜなら、メジャーなのが1-3.というのは勿論なのですが、4.-7.はシーンに合わせた補足的な学習にマッチしているからです。

机に向かって勉強する、いわゆる座(The)「学」というような、留学系の勉強内容とは一線をひいた

特殊場面での(しっかりした)実用さをそれぞれに持っており、そのようなマイルストーンを立てた人にはぴったりであるが、

全体的な中国語力を上げるという点では1~3.がベストという為です。

表にまとめた通り

  • 翻訳・コミュニケーション能力を底上げしたい人—>【TECC】【C.TEST】
  • ビジネスにおける語彙力を高めたい人—>【BCT】
  • 他試験で最上級を得て、実質的な中国人向け案内士になりたい人【全国通訳案内士】(国家資格)

というように分けられます。

限りなく実用的、しかし今回がそういった能力の元となる【基礎中国語力/総合力】という点にFocusしてみていきたいと思います。

 

1-1.まずは受けるべき【HSK(汉语水平考试)】!

拼音で書かれている通り「漢語水平考試」と読み、

大陸の中国語で普通語ベースでの総合力チェックの試験です。

留学や就職試験前の目安/必要要件として、TOEIC的に使用されます。(この点においては一番メジャー)

  • 主催団体:孔子学院总部/国家汉办(中国政府教育部)
  • 級:1級~6級(※6級が最上級、つまり1級が初級になります※:6段階)
  • 国:日本、中国、世界各国(試験会場が中国、日本のみならず世界118か国で実施されている)

級ですが、筆記試験は上記6級で、オプションで別試験/口試(Speaking)も受けられます(初級・中級・上級の3つ)。

(試験頻度が多いところも含め)TOEICと同じですね(W&L以外にSpeaking testがあるように)

◇デメリット◆

・5級、6級から合否はなくなり、TOEICのようにスコアのみの結果です。

(一応スコア【6割】で各級基準を満たしているという【目安】でわかる)

・6級は最上級なので、他資格の最上級と同列に見がちであるが、実際は他試験最上級の1~2級下に(簡易に)設定されています。(詳細は後に比較図説)

 

その為私もHSKは6級までいった際に、他の試験を受け始めるようになりました。(まずは6級の基準点/6割獲得を目指すことをお勧めします )

その後のオススメが、次にくる2.中国語検定です。

1-2.【中国語検定】で更なる高みに!

こちらですと

  • 主催団体:一般財団法人 日本中国語検定協会(日本)
  • 級:準4級~1級(※準4–>4級–>3級–>2級–>準1級–>1級:6段階)
  • 国:日本(試験会場自体は日本のみならず中国、台湾、シンガポールなどで実施されている)

これが一番難しい・・・・!

なぜならHSKと違うのが、完全に日本人向け 日本語⇔中国語の翻訳能力を見られているので、

日本人の語学学習における苦手な出し方や内容ばかり出てきます。

上級になってもHSKが完全マーク式だったのに対し、日本語検定は上級でも作文が最終題にデーンと出されます。。。

そして私に一番きついのは簡体字の作文であること(繁体字で書いても合っていればOKなんですが、簡体字と混ぜていたり、少しでも誤っていると減点)

そして

◇デメリット◆

・難しすぎて心折れそうになる(2級~1級)

・年3回しかないこと

わかりやすく以上です。

ただ、流石に日本人に特に難しいだけあって、「これが受かれば~」という、

合格に対する【達成感】と【信ぴょう性】が有り、【強い文法・語彙能力】の証明にもなります。

無料過去問が公式Websiteにあるので、試験直前に勉強もしやすいのはGoodです。

【中検】試験問題集 無料過去問

HSKは世界標準的、(漢字がわからない)欧米人に対して・・・というニュアンスですが、

中国語検定は「あなた日本人でしょ、この漢字くらいわかるでしょ」とか「この選択肢の漢字、日本語の意味で考えると引掛けよ~」

日本語で漢字学習がある水準を見越しているので、相当難しく感じます。

◆<各級合格点まとめ>◆

試験各級合格点準4級4級3級2級準1級1級
リスニング606065707585
筆記6065707585

4級~1級は,リスニング・筆記ともに合格基準点に達していないと合格できません。

準4級は合格基準点に達していてもリスニング試験を受けていないと不合格となります。
合格基準点は,難易度を考慮して調整されることがあります。

<日本中国語検定 受験申込から引用(2021年)-日本中国語検定 出題内容ページ>

毎回赤字を受験後に気にします…作文もあるのに準1級から75%正解……

1級、、、いつに到達できるのやら。。。。(笑)

1-3.【TOCFL(華語文能力測験)】で繁体字、台湾での中国語にも対応!

TOCFL(Test of Chinese as Foreign Langage)という名称で台湾政府主催のものです。

  • 主催団体:台湾国家中国語能力試験推進委員(台湾)
  • 級:A1~C1(※A1–>A2–>B1–>B2–>C1–>C2:6段階)
  • 国:台湾、日本

TOCFLでは6段階の級だけでなく大分類として、3バンドに分かれており、受験希望者はバンドレベルに応じて受験をでき

各バンド1か2か、合格不合格で結果が出る仕組みになっています。

以下、■=受験対象水準目安<毎日留学ナビ引用 毎日留学ナビ

【Band C】(8,000語以上)
【Level 5 流利級 (C1)】

■台湾での中国語学習時間が960~1920時間、あるいは台湾国外での学習時間が1920~3840時間の方。
【Level 6 精通級 (C2)】
■台湾での中国語学習時間が1920時間以上、あるいは台湾国外での学習時間が3840時間以上の方。

【Band B】(2,500~5,000語以上)
【Level 3 進階級 (B1)】
■台湾での中国語学習時間が360~480時間、あるいは台湾国外での学習時間が720~960時間の方。
【Level 4 高階級 (B2)】
■台湾での中国語学習時間が480~960時間、あるいは台湾国外での学習時間が960~1920時間の方。

【Band A】(500~1,000語以上)

【Level 1 入門級(A1)】

■中国語圏での中国語学習時間が120~240時間、あるいは台湾国外での学習時間が240~480時間の方。
【Level 2 基礎級 (A2)】
■中国語圏での中国語学習時間が240~360時間、あるいは台湾国外での学習時間が480~720時間の方。

公式ページで模擬試験で実力を測ることもできます。

オンライン模擬試験で実力試し!

リスニング(Listening)とリーディング(Reading)各テストで

上記級をそれぞれ判別されます。(その他オプションでWritingやSpeakingもできます)

例えば私は、Listening-B2で、Reading-C1でした。

(Listening最初超簡単なのに、長文読解がやけに難しい聞き取れない速さでした…)

試験中は繁体字簡体字の違いだけでなく、台湾で使うが中国で使わない単語や発音がポロポロ出てきます

※-「どういう違い?」と違いを全くしらない方は過去記事をご覧ください

【中国語】簡体字 繁体字どちらを学ぶべき?違いを含めてご紹介

TOCFL試験は国際的水準による分析評価(CEFRとACTFL)を行っているので、

各基準の信憑性が高いと思われます。(後ほど説明)

◇デメリット◆

・認知度、流用性がHSK、日本中国語検定ほどではない

・参考書が少ない(日本には簡体字の参考書ばかりなので)

こちらの比較表が圧倒的に分かりやすいのでご参考までに。

3-1.各中国語試験 難易度水準比較をしてみて(どの試験を受けるべき?)

他の中国語能力検定とのレベルの相関

<TOCFL公式ページより引用->

HSK6級は前述の通り最上級が実はそこまでHigh Levelではなく、

私が感じたのは(表は他試験を少し低く見過ぎかな..)HSK6級:TOCFLのB1~B2—>B2~C1前半、中国語検定準一級:TOCFLのB2—>B2~C1後半

という肌感覚でしょうか。(まぁReadingとListeningかでまた少し違いますしね)

ただこの表かなり合っていると思います。

 

実際TOCFLは、国際的な水準計測CEFR・ACTFLの比較水準も分析されているのは流石、日本以上に欧米意識高い台湾という感じですね。

<TOCFL公式ページより引用->

ちなみにCEFR(セファール)は「Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment

とされており、「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」と指定されており、

ACTFLは「The American Council on the Teaching of Foreign Languages」(全米外国語教育協会)の略称となっております。

結局は全世界共通の水準で言語能力は評価されるべきという事で、欧米基準を合わせてフラットにし、

日本でも下記翻訳したものを、文部科学省が英検など各種試験と参考対象参照しております。

熟練した
言語使用者
C2聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報を
まとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。
C1いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えず
に、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ
効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文章を作ることができる
自立した
言語使用者
B2自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理
解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、
明確で詳細な文章を作ることができる。
B1仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。
その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的
に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。
基礎段階の
言語使用者
A2ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく
使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に
応じることができる。
A1具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分
や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をし
たり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすること
ができる。

 

最後に

語学資格取得はとても有益ですが、

それは何に対して有益か、

あくまでも

自身の目標への途中のマイルストーンの一つとして 有用である

ということです、どの資格が良い、あれはあまりよくない~・・・という遜色はなく、

自身の目標に必要な<種類>のマイルストーンを選ぶにすぎません。

「中国語最強の翻訳士になるんじゃ~ッ」ということであれば これら全部の資格に挑む勢いで

次のマイルストーンとしてCompetitionなどを視野にも入れていかなければならないですよね。

 

それぞれに合った語学勉強法、その中で良いマイルストーンをここで決められれば幸いです

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